ダイエットには食物繊維が大事な理由

ダイエットには食物繊維が大事な理由

川村 あかね

管理栄養士

執筆者:川村 あかね

大学卒業後、管理栄養士として総合病院に勤務。生活習慣病をはじめとした、多岐にわたる疾患に対する栄養指導を8年間経験。現在は特定保健指導、地域のボランティアにて高齢者の料理教室や乳幼児の親御さんへの栄養相談などを行っている。

現在は魅力的な文句が謳われているサプリメントやダイエット食品などが多く出回り注目を集めていますが、無理のない健康的なダイエットを実践するためには、バランスのとれた規則的な食生活が欠かせません。その中でも、食物繊維はダイエットを実現させるうえで大切な役割を担ってくれます。今回はその詳細と効果について、ご紹介いたします。

食物繊維とは?

食物繊維には「不溶性」と「水溶性」の2種類があります。
食物繊維の多い食べものとしては、穀物、いも、豆、野菜類、果物、きのこ、海藻などが挙げられます。
不溶性食物繊維は、食べた時に繊維質だと感じられる野菜類、玄米、きのこ類などに多く含まれています。
一方、水溶性食物繊維は、果物や海藻類、こんにゃくなどに多く含まれています。
どちらの食物繊維も体内で消化されるものでは無いので、エネルギー源にはなりません。しかし、健康維持のために有用な効果が期待できるため、「第六の栄養素」とも呼ばれているのです。
しかし、残念ながら現代の日本人は食物繊維の摂取量が厚生労働省の摂取基準量を下回っており、十分でないと考えられています。
ダイエットには食物繊維が大事1

不溶性食物繊維は、食べ過ぎ防止と便通改善に効果的

不溶性食物繊維の多い食品は、ある程度の硬さのあるものが多いことが特徴的です。そのため、自ずとよく噛まないと食べられません。
よく噛むことで脳にある満腹中枢に信号が伝わり、食べ過ぎを防止してくれます。
よく噛まずに早く食べてしまうと、満腹中枢に信号が届く前に多くのエネルギーを摂取してしまい、体重増加に繋がってしまいます。
また、不溶性食物繊維は水分を吸収して膨らみ、腸内を刺激することで蠕動運動(便を外に押し出す腸の運動)を活発にし、便通を促進してくれます。腸内環境を整えて快便を維持することは、ダイエットのみならず、健康的な生活を送るうえでもとても大事なことです。
ダイエットには食物繊維が大事2

水溶性食物繊維は、満腹感を持続させて整腸作用が期待できる

水溶性食物繊維の多い食品は、胃腸内をゆっくりと移動するため、満腹感が持続します。
不溶性食物繊維とは異なる作用で、食べ過ぎを防いでくれるのです。
先述した「腸内環境を整える」ためには、腸内の善玉菌を増やすことも大切です。
水溶性食物繊維は大腸内で善玉菌のエサとなり、善玉菌が増えることで整腸作用が期待できます。
これら以外にも、食後血糖値の急激な上昇を抑制したり、コレステロールを吸着して体外に排出してくれるなど、近年問題となっている生活習慣病の予防にも効果的です。

まとめ

いかがでしたか?
食物繊維がダイエットにとってなぜ大事なものなのか、種類とそれぞれの効果についてお伝えしました。
食物繊維はダイエットに取り組むために、ぜひ摂取してほしい栄養素です。しかし食物繊維ばかりをたくさん摂っているだけでは、健康的なダイエットの達成は難しいでしょう。
POINT
バランスの良い規則的な食生活という土台が整うことで食物繊維の効果が発揮されます。
上手に生活に取り入れ、健康な毎日を手に入れてくださいね。

矢野 宏行

医師 医学博士

監修者:矢野 宏行

糖尿病専門医、老年病専門医。
2006年 日本医科大学を卒業後、日本医科大学付属病院、国立国際医療研究センター研究所を経て、現在は都内クリニックに勤務。