ファストフードは太りやすい?

ファストフードは太りやすい?

川村 あかね

管理栄養士

執筆者:川村 あかね

大学卒業後、管理栄養士として総合病院に勤務。生活習慣病をはじめとした、多岐にわたる疾患に対する栄養指導を8年間経験。現在は特定保健指導、地域のボランティアにて高齢者の料理教室や乳幼児の親御さんへの栄養相談などを行っている。

ファストフードは忙しい方にとっても、お金をかけずに食欲を満たしたい方にとっても、とても利用しやすいお店ですよね。最近はその種類も店舗数も増え、ますます足を運びやすくなっているように感じます。 しかしメニューの選び方を間違えてしまうと、体重増加や生活習慣病などのリスクを高めてしまう危険性もあります。今回は押さえておくべきポイントをご紹介します。


高エネルギーのものが多い!

ファストフードと聞くと、皆さんは何を思い浮かべますか?
代表的なものとして、ハンバーガー、フライドチキン、フライドポテト、ピザなどがあります。どれも名前を聞くだけでお腹が空いてきそうですね。
しかし、共通していることは「高エネルギーである」ことです。
では、米飯のエネルギーと比較してみましょう。お茶碗1杯(約150g)の米飯は、240kcalです。
ハンバーガーでは、店舗により異なりますが、一般的なものだと1個約256~365kcalです。そこにチーズが入ると1枚につき約50kcalほどUPしていきます。さらにお肉を増やしたり、揚げ物が挟んであったりすると、600kcalを超えるものもあるのです。
ポテトは小さいサイズでも230kcal程度あるので、セットにすると…考えるのも怖くなってしまいますね。
フライドチキンも1ピースで約230~280kcalあります。ピザも、Mサイズ1/8等分として、1切れ200kcal程度あるものが多いです。
これらに炭酸飲料や清涼飲料水の飲み物を追加すると、糖分の多い飲み物ですので当然エネルギーはさらに上がっていくことになります。
糖質制限のメリット・デメリット1

脂っこさにも気をつけましょう!

少し硬いお話になりますが、脂質の摂取量の基準は厚生労働省より策定された「日本人の食事摂取基準(2015)」というものに示されています。これによると、1日に摂るエネルギー量に対し、男女ともに20~30%が目標量として設定されています。
例えば、とあるハンバーガーショップで「ハンバーガー、フライドポテトMサイズ、炭酸飲料Mサイズ」のセットを注文したとしましょう。そうすると、エネルギーは約800kcal、脂質は約30gになります。
脂質は1gあたり9kcalありますので、脂質だけのエネルギーは(30g×9kcal=)270kcalとなります。全体の800kcalに対し、脂質のエネルギーは約34%を占めており、上記の「脂質は、1日に摂るエネルギー量に対し男女ともに20~30%が目標量」を既に超えてしまったことになります。
つまり、見出しの通り「脂っこい」ということなのです。
実際に食べてお分かりになると思いますが、揚げたり炒めたり、油を多く含む食品を使っているものが比較的多いため、食べ過ぎや偏ったメニュー選択により太りやすくなってしまう、という訳です。
糖質制限のメリット・デメリット1

気をつけることは?

だからと言ってファストフード=完全なる悪者、ということではありません。選び方を工夫していきましょう。
ファストフードでは、どうしても野菜が不足してしまう傾向があります。
よく見ると、サラダや野菜ジュースがメニューに載っています。サイドメニューでつい揚げ物や肉類などを選んでしまうかもしれませんが、これから先の健康を考え、野菜を積極的に選ぶように心掛けましょう。
最近はドレッシングも選べるお店もありますので、「ノンオイル」をチョイスできると尚良いですね。
飲み物も、炭酸飲料や清涼飲料水ではなくお茶など糖分の少ないものを選びましょう。
甘い飲料を頻繁に飲むことは、体重だけではなく糖尿病などの生活習慣病のリスクも高めてしまいます。
糖質制限のメリット・デメリット2
POINT
ファストフードは、食べ過ぎると太りやすくなってしまうため、押さえたいポイントをご紹介しました。ぜひ参考にして頂き、利用する際は賢いチョイスをしていきましょう。

矢野 宏行

医師 医学博士

監修者:矢野 宏行

糖尿病専門医、老年病専門医。
2006年 日本医科大学を卒業後、日本医科大学付属病院、国立国際医療研究センター研究所を経て、現在は都内クリニックに勤務。