グリセミックインデックス(GI)を知って血糖値を改善しよう

グリセミックインデックス(GI)を知って血糖値を改善しよう

大道 行恵

管理栄養士

執筆者:大道 行恵

管理栄養士取得後、総合病院や特別養護施設で勤務。その後英国にて修士課程を修了する。
現在も現役で病院栄養士として勤務している。

あなたは、グリセミックインデックス(GI)という言葉をご存じですか?グリセミックインデックスは1990年代から注目されているもので、食品に含まれる糖質の吸収率を示す数値です。現在では糖尿病の食事療法や、肥満の改善などにも効果があると考えられています。今回はグリセミックインデックスの考え方、実際の使い方などについて紹介します。


グリセミックインデックス(GI)とは

グリセミックインデックス(GI)とは、炭水化物を含む食品を食べた時の血糖値の上がり方を示す指数で、1から100の数字で表されます。
ブドウ糖を摂取した後の血糖上昇を100と決めて、他の食品を同量食べたあとの血糖値の上昇を%(パーセント)で表します。
GI値が70以上の食品は高GI56-69までの食品は中GI55以下の食品は低GI食品と定義しています。
低GI食品を食事療法に取り入れ、血糖値の上昇を緩やかにする事で、血糖値のコントロールや肥満の改善に役立ちます。
グリセミックインデックス(GI)を知って血糖値を改善しよう1

グリセミックインデックスと血糖値の関係

炭水化物は体に必要な栄養素ですが、様々な種類があり、体への吸収の速度もそれぞれ違います。
食事をして血糖値が上がり始めるとインスリンというホルモンが分泌されます。
インスリンは血糖値が高くなり過ぎないよう調節する働きがありますが、糖尿病の患者さんの場合、分泌されるインスリンの量が少なかったり、効きにくかったりします。
この為、血糖値の上昇が早いとインスリンが分泌されて効き始めるまでに血糖値が高くなっていまいます。
糖を処理しきれなかった結果、食後の血糖値も高いままとなってしまいます。
そこで、血糖値の上昇をできるだけ穏やかにする為に、低GI食品を食事に取り入れる事が役に立ちます。

グリセミックインデックス(GI)の低い食事とは

グリセミックインデックス(GI)の低い代表的な食品には、麦や雑穀などの全粒穀物、大豆などの豆類、野菜、きのこ、肉や魚があります。
似たような食品でも、白米より玄米、食パンよりも全粒粉パン、皮をむいたじゃが芋よりも皮付きのままの方がGIは低くなるといった違いもあります。
また、GIは調理方法や一緒に料理する食材にも影響されます。
炭水化物だけで食べるよりも食物繊維、脂質やタンパク質の食品を先に食べたり、一緒に食べる事で吸収が緩やかになり全体としてGIが下がります。
例えば、白米に玄米や麦を混ぜると白米だけで食べるよりもGIが低くなります。
同様に、タンパク質の豊富な納豆を一緒に食べると、白米だけで食べるよりGI値も低くなり、血糖値の上昇が緩やかになります。
グリセミックインデックス(GI)を知って血糖値を改善しよう2

   (出典)”Glycemic index for 60+ foods” Harvard Health Publishing より一部改変

グリセミックインデックス(GI)の注意点

グリセミックインデックス(GI)の気をつける点は、GIだけを見て食材選びをしていると、全体の栄養バランスが悪くなる可能性がある事です。
脂肪をたくさん含んでいるものはGIが低い傾向があり、チョコレートはGIが低いですが高カロリーです。
GIとカロリーは別物ですので、GIが低いからと安心して食べ過ぎると体重増加につながってしまいます。

まとめ

低GI食は血糖値の上昇が穏やかになるため、血糖値が高めのかたにはオススメです。
また、血糖値の上昇が緩やかになるため、過度なインスリン分泌も抑えることとなり、メタボ・肥満の改善にも役立ちます。
普段の食事にグリセミックインデックスを取り入れて、なおかつ栄養バランスにも注意できると良いと思います。
POINT
糖尿病やメタボの予防、またそれらの改善の目的にも低グリセミックインデックスは注目されています。日常生活に上手に取り入れてみましょう。

矢野 宏行

医師 医学博士

監修者:矢野 宏行

糖尿病専門医、老年病専門医。
2006年 日本医科大学を卒業後、日本医科大学付属病院、国立国際医療研究センター研究所を経て、現在は都内クリニックに勤務。