特定保健用食品(トクホ)は効果があるの?管理栄養士が解説します

特定保健用食品(トクホ)は効果があるの?管理栄養士が解説します

水島 知美

管理栄養士

執筆者:水島 知美

大学卒業後、製薬会社の医療情報担当者として勤務。医療従事者への情報提供や患者さんへの活動支援などを3年間経験。その後、保健福祉施設にて管理栄養士として7年間勤務。高齢者や障害者などの入所・通所者のほか、保育園児の献立作成など、幅広い世代の栄養管理を担当。現在はオンラインでのレシピ作成や健康、栄養関連の執筆などを行っている。

普段健康に気を遣っている皆さんの中でも、健康食品として「トクホ」を利用されている方も多いのではないでしょうか。「血圧が高めの方に」「血糖値が気になる方へ」「お腹の調子を整える」などの謳い文句を見ると、自分に当てはまるものを選んでみたくなるものです。この「トクホ」とは実際はどのようなものなのでしょうか。



はじめに

テレビや雑誌、インターネット広告などで健康食品は数多く取り上げられており、市場には栄養補助食品、サプリメント、健康飲料など、様々な種類のものが流通しています。
健康の維持や増進に役立つ食品として販売・利用されるものは健康食品と呼ばれます。
健康食品は大きく、国が機能表示を許可した「保健機能食品」とそれ以外のものに分類されます。
今回は、保健機能食品のひとつである「特定保健用食品(トクホ)」について、詳しく紹介していきます。
特定保健用食品(トクホ)は効果があるの?1

特定保健用食品(トクホ)とは何か・・・

特定保健用食品は1991年に栄養改善法で法制化された食品で、
「特定の保健の目的で摂取するものに対し、その摂取により当該保健目的が期待できる旨の表示が許可された食品」
と定義されています。
特定保健用食品の許可を得るには、事業者が一つ一つの製品ごとに臨床試験を行い、医学的、栄養学的に有効性や安全性を示す必要があります。
その有効性および安全性の証拠が認められ、消費者庁によって許可をされると、下図のマークを商品に表示することが出来ます。
特定保健用食品(トクホ)は効果があるの?2
製品には必ずマークとともに、どのような効果が得られるかを具体的に示した「許可表示内容」「摂取上の注意事項」が添えられています。

特定保健用食品(トクホ)に表示できる効果とは

これまでに認められている主な保健効果の表示内容には、次のようなものがあります。
・おなかの調子を整える
・コレステロールが高めの方に適する
・血圧が高めの方に適する
・血糖値が気になる方に適する
・食後の血中中性脂肪が上昇しにくいまたは体に脂肪がつきにくい
・歯の健康維持に役立つ
・虫歯の原因になりにくい
・骨の健康維持に役立つ
・ミネラルの吸収を助ける
・肌が乾燥しがちな方に適する

など
特定保健用食品(トクホ)は効果があるの?3

特定保健用食品(トクホ)の上手な利用方法とは

トクホは医薬品のように病気を治すことを目的としたものではありません。
効果があるといっても食品なので、すぐに効果が期待できるわけでもないのです。
また、目安量を守らなかったり、その製品だけを摂るような偏った方法もよくありません。
血圧を下げる、血糖値を下げるという意味合いの記載がされていたとしても、あくまで普段の食事内容や生活習慣の改善を基本として、トクホを付け足すというような考え方が適切です。

まとめ

特定保健用食品(トクホ)は、国民の健康増進の目的で、消費者が適切に食品を選ぶことができるように販売されるものです。スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどで手軽に購入することが出来ます。
消費者の健康志向の高まりにより、年々種類も豊富になってきました。
しかし、トクホのマークがついていれば、なんでも健康に良いと考えるのはよくありません。
トクホは病気を治すものではないので、日々の生活に付け足すくらいの補助的な利用にしましょう。そして利用する際は、1日の目安量や摂取の方法なども確認し、必ず守るようにしましょう。
矢野 宏行

医師 医学博士

監修者:矢野 宏行

糖尿病専門医、老年病専門医。
2006年 日本医科大学を卒業後、日本医科大学付属病院、国立国際医療研究センター研究所を経て、現在は都内クリニックに勤務。