高血圧を指摘されたら注意したい塩分について

高血圧を指摘されたら注意したい塩分について

川村 あかね

管理栄養士

執筆者:川村 あかね

大学卒業後、管理栄養士として総合病院に勤務。生活習慣病をはじめとした、多岐にわたる疾患に対する栄養指導を8年間経験。現在は特定保健指導、地域のボランティアにて高齢者の料理教室や乳幼児の親御さんへの栄養相談などを行っている。

健康診断で「血圧が高い」と注意されたり、なにげなく測ってみた血圧が高かったり、あなたにも経験がありませんか?実は日本には約4000万人の高血圧の方がいるといわれており、日本人には非常に多い病気のひとつです。しかし、血圧が高くても症状がなく、そのままにしがちです。高血圧は塩分摂取との関係が深く、減塩することで改善する可能性があります。今回は高血圧と塩分の関係について解説します。


高血圧とは?

高血圧とは収縮期血圧(上の血圧)が140以上、または拡張期血圧(下の血圧)が90以上の時に診断されます。
じつは日本人の約3人に1人は高血圧だといわれています。
しかし、そのほとんどは症状がないため、高血圧の半数は治療を受けず放置したままと報告されています。

高血圧が招く怖い病気

では、高血圧だと何が良くないのでしょうか。
高血圧は症状がありませんが、放置すると動脈硬化を進行させます。
この動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞といった重篤な病気の原因となります。
これらの疾患は急に命を落とすことにもつながるため、
高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれています。

高血圧と塩分の深い関係

高血圧への対策の第一歩は塩分の制限です。
食塩が高血圧の原因であり、高血圧の改善には塩分制限が大事だということは皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
日本人は食塩摂取量が多いことが知られており、
平成30年の国民健康・栄養調査では成人は平均10.1g/日(男性:11g/日、女性:9.3g/日)食塩を摂取していると報告されております。
食塩摂取量の年次推移
(出展)平成30年 厚生労働省「国民健康・栄養調査」より一部改変
世界保健機関(WHO)は食塩の摂りすぎによる健康障害を防ぐために、
成人の食塩摂取量を5g/日未満にすることを強く推奨しています。
これは日本人の成人が摂る食塩の半分以下です。

減塩生活のポイントを紹介します

それでは実際に塩分を控える方法について紹介していきたいと思います。
ここでは1.外食2.自宅での食事に分けて、塩分を控える方法を紹介します。

1.外食の塩分に注意しよう

  • 麺類を食べるときはスープを残す
  • 例えば、ラーメンのスープを飲み干すと、それだけで1日分の塩分摂取量を超えてしまいます。麺類を食べるときはスープを残しましょう。

  • 丼ものよりも、定食タイプの食事を選ぶ
  • かつ丼や牛丼なども塩分量の多い食事です。
    定食タイプの食事にすると、汁物や漬物の量を加減することで塩分摂取を調整することができます。
    また野菜料理が付いてくるため全体的なバランスも良いです。
    積極的に定食タイプを選ぶようにしましょう。

  • 常に塩分量を確認する
  • 最近はコンビニやファミリーレストランでも食塩相当量として栄養成分表示に記載されることが多くなりました。
    普段何気なく食べている菓子パンなども意外と塩分が多く含まれているものもあります。
    しっかり確認する習慣をつけましょう。

    高血圧を指摘されたら注意したい塩分について1

    2.自宅での塩分を控えよう

  • 肉や魚の加工食品の食べ過ぎには要注意
  • 加工食品や練り製品には塩分が多く含まれています。
    毎食のように利用することは避けましょう。

  • 汁物は具をたくさん入れる
  • 汁物は塩分が多く含まれるものが多いため、具たくさんにすることで汁量が減り、塩分摂取を控えることが出来ます。

  • だし、酢、香辛料などを使う
  • 日本人の好きな調味料のひとつに醤油があります。
    醤油は塩分量の多い調味料のため、減塩をするにあたり控えたいもののひとつです。
    醤油の代わりに、だし・酢・香辛料で味付けすることにより塩分を控えながら美味しく食事が食べられます。

  • 調味料は「かける」ではなく、「つける」方法で
  • 例えばドレッシングを使って野菜を食べるとき、「かける」のではなく、「つける」ようにしてみませんか。
    「つける」方法だと、ドレッシングのかけすぎを防ぎ、塩分の摂りすぎを防ぐことが出来ます。

    高血圧を指摘されたら注意したい塩分について2

    まとめ

    私たち日本人は塩分摂取の多い食生活を送っています
    食塩による健康障害、とくに高血圧を改善するためには減塩が大事です。
    減塩の食事ははじめは物足りなく感じますが、継続していくと徐々に味覚が塩分控えめの食事に慣れていきます。
    ご自分の健康を守るためにも、ぜひ減塩を心掛けましょう。
    矢野 宏行

    医師 医学博士

    監修者:矢野 宏行

    糖尿病専門医、老年病専門医。
    2006年 日本医科大学を卒業後、日本医科大学付属病院、国立国際医療研究センター研究所を経て、現在は都内クリニックに勤務。