バランスの良い食事ってどういうこと?三大栄養素について、それぞれの役割を徹底解説

バランスの良い食事ってどういうこと?三大栄養素について、それぞれの役割を徹底解説

水島 知美

管理栄養士

執筆者:水島 知美

大学卒業後、製薬会社の医療情報担当者として勤務。医療従事者への情報提供や患者さんへの活動支援などを3年間経験。その後、保健福祉施設にて管理栄養士として7年間勤務。高齢者や障害者などの入所・通所者のほか、保育園児の献立作成など、幅広い世代の栄養管理を担当。現在はオンラインでのレシピ作成や健康、栄養関連の執筆などを行っている。

「バランスの良い食事って何だろう?」「そもそも三大栄養素ってどんなもの?」なんて考えたことはありませんか?私たちは毎日の生活を行うためにエネルギーを必要とします。 このエネルギーの源となるのが、いわゆる三大栄養素と呼ばれる「糖質」「たんぱく質」「脂質」です。この三大栄養素を偏ることなく、バランスよく摂取することが大事なんです。


そもそもバランスの良い食事とはなんだろう・・・

厚生労働省の公表する「日本人の食事摂取基準(2020版)(注1)」を参考にすると、三大栄養素のバランスはこちらのように推奨されています。
  • 炭水化物 50-65%
  • たんぱく質 13-20%
  • 脂質 20-30%
  • また、30代から50代の男性でデスクワークがメインの方の場合、1日に必要なエネルギーは2300Kcal~2700kcalといわれています(糖尿病などで食事制限が必要な方は除く)。
    このエネルギーの範囲内で上記の炭水化物:たんぱく質:脂質の割合で食事をすることが勧められています。
    (注1)厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2020版)

    とにかくすぐにエネルギー源になる「糖質」

    糖質とは炭水化物に含まれるものです。
    私たちの体に入って消化・吸収されると、糖質はブドウ糖になって血液中に溶け込みます。そして、全身に運ばれてエネルギー源として働きます。
    脳や神経系の臓器はブドウ糖のみをエネルギーとして利用します。
    また筋肉の働きにも重要な役割を果たします。
    ブドウ糖は過剰にとると肝臓や筋肉でグリコーゲンというかたちで蓄えられます。
    しかしグリコーゲンとして蓄えられる量には限界があるため、蓄えられない分は脂肪として蓄えられます。
    つまり糖質のとりすぎは肥満の原因になるのです。

              

    三大栄養素:糖質

    筋肉のもとになる「たんぱく質」

    たんぱく質はすぐにエネルギーになるよりも、筋肉、髪の毛、爪などの原料として利用されます。
    また、しばらく食事できずに体が飢餓状態になった場合には体のタンパクが分解され、エネルギー源として利用されます。
    タンパク質には肉や魚などの動物性タンパク質大豆や豆類などの植物性タンパク質がありますが、どちらに偏りすぎることなく、バランスよく摂取することが推奨されています。

             

    三大栄養素:たんぱく質

    体の中でエネルギーを蓄える「脂質」

    脂質は他の栄養素と比較し、1gあたり9キロカロリーと非常に高いエネルギーを得ることができます。(糖質や脂質は1gあたり4kcal)
    脂質はエネルギーとしてだけではなく、細胞膜の材料として使われたりします。
    体温の維持や臓器を守る役割のほか、肌に潤いを与えたり、ホルモンの成分としての働きもあるので、ダイエットをする場合でも減らしすぎには注意が必要です。
    美しい肌や髪の毛を維持するためにはある程度の脂質が必要なんです。
    しかし注意が必要なのは、使われなかった脂質は体脂肪となり、体内に蓄えられて肥満の原因となるので、摂りすぎもよくありません。
    脂質は脂ののった肉や魚、バター、植物油などに多く含まれます。

     

    三大栄養素:脂質

    「糖質」「たんぱく質」「脂質」の三大栄養素をバランスよく摂ることが大切!

    食べ物から三大栄養素をバランスよく摂ってエネルギーに変換し、臓器や脳、皮膚、血液などを生成する代謝を円滑に行うことが大切なのです。
    例えば、たんぱく質だけを過剰にとったり、糖質のみを減らすような食生活を送ることは、体には負担をとなります。
    栄養素のバランスを整えるには、できるだけ多くの種類の食材を食べるように心がけましょう。
    矢野 宏行

    医師 医学博士

    監修者:矢野 宏行

    糖尿病専門医、老年病専門医。
    2006年 日本医科大学を卒業後、日本医科大学付属病院、国立国際医療研究センター研究所を経て、現在は都内クリニックに勤務。