【2020年4月最新】管理栄養士が伝える、お酒の適量を知り上手に付き合う方法

【2020年4月最新】管理栄養士が伝える、お酒の適量を知り上手に付き合う方法

中道 麻智子

管理栄養士

執筆者:中道 麻智子

大学卒業後、料理教室の運営スタッフとして勤務。主に料理講師を1年間経験。その後、委託給食会社で大量調理、献立作成、離乳食教室講師などに従事してきた。現在はオンラインでの保健指導、健康関連の執筆など幅広く活動している。

皆さんはお酒の飲み過ぎに注意されていますか?お酒は飲み方によっては健康に悪影響を及ぼす場合があります。お酒は適度に楽しみ、健康に悪影響を及ぼさないようにしましょう。お酒を飲みすぎると、体へどのような悪影響があるのか、注意したいお酒の飲み方についてご紹介します。

はじめに

皆さんはどのくらいお酒を飲まれますか?
毎日飲むという方もいれば、飲み会などがないと全く飲まないという方もいると思います。
お酒は適量であれば体に良い面もありますが、逆に飲み過ぎれば体を壊す原因にもなります。
しかし、実際どのくらいが適量なのか、ご存知ですか?
意外とお酒の適量については知らない方も多いかと思います。
今回はそんなお酒の悪影響や、上手な付き合い方について紹介します。
管理栄養士が伝える、お酒の適量を知り上手に付き合う方法1

お酒の体への悪影響

「酒は百薬の長」とばかりに、お酒は体に良いと思っている皆さんにまずはお伝えいしないといけないことはお酒による健康障害です。
最近では残念ながら、「少量の飲酒でも健康には悪影響がある」という報告もあります(*)
特に適量を大幅に超えた飲酒は、生活習慣病や肝臓病、各種のがん、膵炎、痛風などの原因となります。
ここではお酒の飲み過ぎによる代表的な健康障害について、紹介します。

脂肪肝や肝硬変の原因となる

アルコールを分解するときに、アセトアルデヒドという有害物質が発生します。
肝臓ではこのアセトアルデヒドを分解する働きがありますが、大量の飲酒を続けると、このアセトアルデヒドが分解しきれず、肝臓の細胞にダメージを与えます。
また、アルコールは肝臓での中性脂肪の合成をすすめます。
この中性脂肪が肝臓にたまると、いわゆる「脂肪肝」と呼ばれる状態になります。
この脂肪肝には症状がありません。
さらに脂肪肝が長期間続くと、肝臓にダメージが積み重なり、肝臓が繊維化していきます。
ここまで進行すると重症です。
肝硬変といい、お酒を止めても正常の肝臓には戻りません。

がんと関係がある

お酒の飲み過ぎは口腔、咽喉頭、食道、肝臓、大腸のガンの発生に関係していると発表されています。
特にお酒を飲むとすぐ顔が赤くなる人は、アルコールを分解する過程で生じるアセトアルデヒドが体に残りやすく、ガンになりやすいと言われています。

中性脂肪が増加し、膵炎の原因となる

アルコールの多量摂取は肝臓での中性脂肪の合成をすすめます。
中性脂肪の値が異常に上昇すると、膵臓に負担がかかり、急性膵炎を発症することがあります。

痛風の原因になることも

痛風は主に足の親指の付け根にある関節が腫れて、激しい痛みを伴う病気です。
多くの患者さんが「2度と経験したくない」と言うほど、激痛が数日間続きます。
アルコールは体内で尿酸の産生を増加させます。また尿中への尿酸の排出を阻害します。つまり、体のなかにどんどん尿酸が溜まってしまうのです。
さらにここに、ビールや食べ物に含まれるプリン体が加わり、さらに尿酸値が上昇します。その結果、痛風発作の原因となるのです。

お酒の適量とは具体的にどのくらいか

それでは実際にどの程度のお酒であれば適量と言えるのでしょうか。
また、お酒を飲むときのポイントなどについても紹介したいと思います。

お酒の適量とは

厚生労働省の推進する「健康日本21」よると、適度な飲酒とは純アルコール換算で1日20gまでとされています。
具体的には、

  • ビール 500ml
  • 焼酎(度数35%) 90ml
  • 日本酒(度数15%) 1合
  • ワイン(度数12%) 200ml
  • この程度であれば適量と判断されます。

    週に2日程度の休肝日をつくる

    アルコールの分解は肝臓で行われます。
    肝臓を休ませて、肝硬変になることを防ぐことが重要です。

    お酒と一緒に水を飲む

    アルコールの分解・代謝には水分が必要です。
    そのため、お酒と一緒に水などを飲むことを心がけましょう。

    おつまみの種類に注意しよう

    お酒を飲むとどうしても、脂っこいものや塩辛い食べ物を好むようになりませんか?
    その結果、カロリーや塩分過多の食事になりがちです。
    おつまみの種類を野菜中心にするなど気をつけてみましょう。

    プリン体の少ないお酒を選ぶ

    ウイスキーや焼酎などの蒸留酒は、ビールや日本酒などの醸造酒に比べてプリン体が少ないため、オススメです。
    尿酸値が高い方、痛風の経験がある方は特に大事なポイントになります。
    管理栄養士が伝える、お酒の適量を知り上手に付き合う方法2

    まとめ

    お酒の飲み過ぎは健康障害につながります。
    生活習慣病やがんの原因にもなり兼ねません。
    適量を守り、休肝日を作りながら、楽しんでくださいね。
    矢野 宏行

    医師 医学博士

    監修者:矢野 宏行

    糖尿病専門医、老年病専門医。
    2006年 日本医科大学を卒業後、日本医科大学付属病院、国立国際医療研究センター研究所を経て、現在は都内クリニックに勤務。