子供の頃からの習慣がメタボリックシンドロームの原因になる

子供の頃からの習慣がメタボリックシンドロームの原因になる

渡邉 詩織

管理栄養士

執筆者:渡邉 詩織

大学卒業後、管理栄養士として社員食堂、総合病院、特別養護老人ホームに勤務。主に糖尿病、高血圧の患者さんへの栄養指導、献立作成、調理など幅広く経験。現在は料理・お菓子教室、食育活動、健康関連の執筆など幅広く活動している。

子供のころからの生活習慣が、大人になってからのメタボリックシンドロームに大きく関係していることを知っていますか?

子供のころからのある習慣がメタボリックシンドロームを引き起こす

子供のころからの生活習慣が、大人になってからのメタボリックシンドロームに大きく関係していることを知っていますか?
もちろん、大人になってからの日々の食生活や生活の仕方も大きく関係していますが、実は子供の時の生活習慣が影響しています。
 ある研究で小学生の肥満ややせの生活習慣の要因について調べたもので、1番肥満児に多かった習慣は「よく噛んで食べない」だったそうです。
(「毎日テレビを2時間以上見る」という項目も多いです。)

         

メタボの原因は子供の頃から1
朝食にパン、ホットケーキ、ヨーグルト、オムレツ。昼食は給食が多いかもしれませんが、おやつはアイスクリーム、チョコレート、ケーキ。夕食にはカレーライス、ハンバーグ、ラーメンなどの麺類、軟らかいお肉のから揚げ、肉じゃが...
脂質が多い食べものって、そのおかげで軟らかく美味しかったりしますが、なかなかの高カロリーですよね。
そんな「軟らか食」で噛むことが少なくなり、満腹感を感じにくくなり、たくさん食べてしまう。そんな習慣が大人になっても続いていると、実はメタボリックシンドローム、生活習慣病の大きな原因になってしまうのです。
 また、噛むことが少なくなることで、歯並びが悪くなったり、虫歯になりやすくなったり、脳が働きにくくなったり、高齢者では認知症の悪化にもつながることがわかっています。
それだけではありません。よく噛むことで口の器官が発達して、味を認識する機能が高まり、より美味しく味わうことができるようになったり、よく噛むことで唾液に含まれる酵素が食品の発がん性を抑えてくれて、がん予防につながるといわれています。
よく噛むことで生活習慣病だけではなく様々な病気を予防してくれるなんて驚きですよね!
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メタボリックシンドロームを予防するために

 では、どんな食べ物がよく噛むことができるでしょうか。野菜(特に根菜類、山菜類)、赤身のお肉、淡白な魚、切り干し大根などの乾物、豆、せんべいなど。
軟らかい食事をとってはいけないわけではありません。軟らかいものを食べるときでも「よく噛むこと」を意識しているだけで習慣は変わっていきますよ。

軟らかくおいしい食事が増えた現代。噛むことが少なくて済んでしまいがちですが、敢えてよく噛むことで、生活習慣病をはじめ色々な病気の予防になります。そしてなにより食事のおいしさを「噛みしめて」みましょう!
POINT
ご自身のためにも、お子様のためにも食事はよく噛んで食べることを意識しましょう!

(参考文献) https://www.jstage.jst.go.jp/article/jph/60/3/60_128/_article/-char/ja/
矢野 宏行

医師 医学博士

監修者:矢野 宏行

糖尿病専門医、老年病専門医。
2006年 日本医科大学を卒業後、日本医科大学付属病院、国立国際医療研究センター研究所を経て、現在は都内クリニックに勤務。