夜勤の多い仕事をされる方に!食事の注意点とは

夜勤の多い仕事をされる方に!食事の注意点とは

山田 佳菜絵

管理栄養士

執筆者:山田 佳菜絵

大学卒業後、IT関連企業に3年間勤務。管理栄養士の資格を活かすべく、大手保険会社のヘルスケア事業部門に転職。
管理栄養士として特定保健指導の業務に従事する他、レシピやテキスト、リーフレットの製作や商品開発など多岐にわたり経験を積む。
現在は管理栄養士フォローアップ研修の開催や、保健指導、コラム執筆など幅広く活躍中。

多様な働き方が増えてきている中、夜間に仕事をする「夜勤」の仕事も増えてきています。 そんなとき、ふと気になるのが食事。 「何を食べるのが良いのだろうか?」 「どんなことに気を付けたらいいのだろうか?」 いろいろと疑問が出てくるかもしれません。今回は夜勤と食事についての注意点を紹介します。

はじめに

一部のお仕事の中には、夜にシフトがある方もいるかと思います。
いわゆる「夜勤」ですが、現代では多様な働き方あるため、この夜勤のお仕事をされる方も増えてきていると思います。
しかし、夜勤で気になるのは食事の時間やその内容です。
職種や会社により仕事時間などは変わってくると思いますので、それに合わせた工夫が必要ですが、何かひとつでも意識するだけで変わってきます。

私たちの体は体内時計によって調節されている

人にはサーカディアンリズムという、体内時計が備わっています。
サーカディアンリズムとは、私たちの体内にある24時間周期のリズムのことです。
このリズムによって、私たちの体は睡眠や摂食のパターンを決定しています。
どんな環境においても一定の基準を持って生きていけるように備わっているのです。
体内時計は体内のいろいろな細胞に備わっていると言われていますが、脳が「標準時間」「親時計」としての役割を司り、他の細胞が「子時計」として、親時計に合わせるようにして体内リズムを調節しています。
体内時計が調節される要因として、脳の「親時計」は光の刺激により調整され、「子時計」はそれぞれに合った調節方法があります。
例えば、胃や肝臓などの消化器官であれば食事によって、肺や筋肉は運動によって調節されます。
特に消化器は睡眠後の食事でリセットされやすいと言われています。
そのため、光・食事・運動の3点を、いつどのようなタイミングで調整するのかにより、体内リズムが整いやすくなります。
夜勤の多い仕事をされる方に!食事の注意点とは1

夜勤の時は注意したい食事の内容

夜勤の場合、夕方に勤務がスタートし、夜中に休憩があり、朝に帰宅するというパターンが多いかと思います。
丁度食事をする頃は、一番消化器官が働きにくい時間帯です。
そのため、胃腸に負担のかけにくい食事が望ましいです。
しかし、カロリーだけを気にして、うどんだけ、カップラーメンだけ、サラダだけ・・・という食事は好ましくありません。
身体を動かすためのエネルギー源としての炭水化物(ごはん、パン、うどんなど)は勿論必要です。
また、それをエネルギー源に効率よく変えてくれる栄養素が、ビタミンやミネラルです。
そのため、肉や魚、野菜類も一緒に摂ってあげることが望ましいです。
夜勤の多い仕事をされる方に!食事の注意点とは2

オススメの食事とは

例えば、野菜サンドだけですと、タンパク質が不足してしまうので、それにゆで卵やサラダチキンなどをプラスしてあげるだけでも違います。
また、ラーメンや牛丼だけですと、脂質が多く、胃腸に負担をかけやすくなってしまうので、一緒に豚汁やサラダを付け加えてみる、タンメンなど野菜類が多く入っているものを選んでみるなど、単品にならないように組み合わせてあげることで、栄養バランスが整いやすく、身体への負担も少なくなります。
時間的に厳しい場合もあると思いますが、しっかりと噛んで食べることも、有効な手段です。

夜勤明けは食べ過ぎに要注意!

夜勤明けは仕事終わりの開放感や疲れやストレス、睡眠不足の影響等に加え、日が出て明るい状態のため、交感神経が活発化しやすく、どうしても食欲も増加してしまう傾向にあります。
しかし、次の行動として眠ることを考えると、脂質の多い食事よりも消化に良いものや温かい食事を摂ることをお勧めします。
そして、一番大切なことは夜勤後に睡眠をとった後の食事は、しっかり摂るということです。
いわゆる朝食にあたり、体内時計をリセットする上で大切な役割を果たします。
そのため、ギリギリの時間まで寝て何も食べずに仕事に行く・・・ということだけはしないようにしましょう。

まとめ

わたしたちの体に備わる体内時計は、わたしたちの体を安定して動かすために重要な役割を持っています。
本来は睡眠をするはずの夜に、仕事で活動すると体内時計は乱れ、食べ過ぎを招きます。
ご自身の健康管理のために、この点に注意して夜勤の前後の食事を見直してみましょう。
矢野 宏行

医師 医学博士

監修者:矢野 宏行

糖尿病専門医、老年病専門医。
2006年 日本医科大学を卒業後、日本医科大学付属病院、国立国際医療研究センター研究所を経て、現在は都内クリニックに勤務。