内臓脂肪が増えやすい食生活について

内臓脂肪が増えやすい食生活について

渡邉 詩織

管理栄養士

執筆者:渡邉 詩織

大学卒業後、管理栄養士として社員食堂、総合病院、特別養護老人ホームに勤務。主に糖尿病、高血圧の患者さんへの栄養指導、献立作成、調理など幅広く経験。現在は料理・お菓子教室、食育活動、健康関連の執筆など幅広く活動している。

若い時は全然気にならなかったのに、いつの間にかお腹周りのぜい肉が気になってきた…そんな方いらっしゃいませんか?年齢を重ねるにつれ、体脂肪は体につきやすくなってきます。 皆さんも知らないうちに内臓脂肪が増えやすい食生活になっているかもしれません。 今回は、内臓脂肪が増えやすい食生活の特徴をご紹介します。


内臓脂肪とは

内臓のまわりに付く脂肪で皮下脂肪とは区別されます。内臓脂肪はつきすぎてしまうと血糖値を上げたり、高血圧の原因にもなってしまいます。それだけでなく、血中の中性脂肪・コレステロール値の上昇にも影響します。このように、内臓脂肪のつきすぎは健康に悪影響を及ぼす可能性があるのです。

内臓脂肪がつきやすい食事の特徴とは

1.糖質がたっぷりの食事

糖質は体内でブドウ糖に分解されて、エネルギーとして活用されます。しかし、過剰に摂った糖質は体内で脂肪酸になり、中性脂肪に変化し、体脂肪として蓄えられてしまいます。
基本は主食のご飯、麺がなどの炭水化物の量に注意が必要です。おにぎりだけ、パンだけ、丼物だけといった食事では糖質が多くなりがちです。
また、麺料理も、麺だけで満腹感を得ようとすると、簡単に糖質を摂りすぎてしまいます。できる限りサラダなどの野菜の入った副菜や、汁物を組み合わせて摂るようにしましょう。
また、お酒を飲まれる方も糖質の摂りすぎに注意が必要です。
内臓脂肪が増えやすい食生活1

2.高脂肪(特に飽和脂肪酸が多い)の食事

脂質は摂取すると体内で脂肪酸に変化します。脂質は摂取しすぎた分が体外に排出されるわけではないため、多く摂取すればするほど体脂肪になりやすいのです。
そのため、から揚げやてんぷらのような料理、豚バラ肉や霜降り牛などの脂質の多い肉のような脂質が多い食品は摂りすぎには注意が必要です。
脂質でも、肉などの動物性脂肪に含まれる飽和脂肪酸は特に中性脂肪として蓄積されやすく、DHAやEPAなどの魚油、ココナッツオイルに多く含まれる中鎖脂肪酸は比較的体脂肪になりにくいため、意識的に選択していけるのが理想です。

3.高カロリーの食事

高カロリーの食事をとると、カロリー過多分が体脂肪になってしまいます。基礎代謝量や運動量に合わせたカロリー摂取が重要です。
高カロリーといえば揚げ物や脂身の多い肉等が思い浮かぶかと思いますが、注意したいのは、調理の際に使う油やサラダにかかっているドレッシングなど、「見た目ではわかりにくい油」には十分注意が必要です。
一見ヘルシーに見えるサラダや、野菜の炒め物といった料理でも意外とカロリーが高いものです。
内臓脂肪が増えやすい食生活2

4.あまり噛まずに食べている

仕事の合間に急いで食事をとるといったとき、よく噛んで食事をとっていますか?
パンなどのやわらかい食べ物だけ食べていると、自然と噛むことが少なくなってしまいます。それにより、満腹感が得られにくくなってしまうため、食べすぎにつながりやすくなってしまいます。
野菜等の噛み応えのあるものを食事に取り入れたり、よく噛むように日常的に意識するようにしましょう。量が少なくてもよく噛むことで満腹中枢が刺激されることで満腹感を得られますよ。

5.不規則な食生活

1日三食食べていない、決まった時間に食事をとらない、お酒を飲んでしまいしっかりした食事をとれていない。そんな方は注意が必要です。
不規則な食生活は体の不調に大きく関わっています。規則正しい時間に食事をとっていないと、インスリンという血糖値を下げるホルモンの分泌量に影響が出て、血糖値の上昇につながります。
また、食事とともに生活も乱れてしまいます。
例えば睡眠時間が短くなると、食欲がわくホルモンのグレリンが多くなり、食欲を抑えるホルモンのレプチンが少なくなってしまうのです。
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POINT
内臓脂肪型の肥満は様々な病気の原因となります。内臓脂肪を貯めない生活を実践して行きましょう。

矢野 宏行

医師 医学博士

監修者:矢野 宏行

糖尿病専門医、老年病専門医。
2006年 日本医科大学を卒業後、日本医科大学付属病院、国立国際医療研究センター研究所を経て、現在は都内クリニックに勤務。